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「私、失敗しないので」
フリーランスの美人外科医である大門未知子は、存在そのものがインパクトがあり、まずはその圧倒的な存在感に惹かれました。
医療ドラマに出てくる医師のほとんどが、正義感溢れる医師か、野望を抱いているというパターンがほとんどなのですが、大門未知子は違います。フリーランスの医師としてのプライドと、普段の破天荒さ。
彼女を見て、とてもではありませんが正義の医師には見えませんでした。ですが、彼女の発言は全て患者の為なんです。
古い手術法や、院長の腕を疑問視したり、今まで多くの医師が言いたくても言えなかった事を、大門未知子は代弁してくれているように思えました。
批判する女
世の中では、暗黙の了解で、上司や先輩には逆らってはけないというのがありました。その中で、堂々と相手の批判をする彼女の姿は、多くの女性に共感を与えたと思います。
ドラマの中では、有名な人が特別待遇を受けているというシーンもあって、そのリアルさもドラマを盛り上げる魅力だったと思います。そして、そんなVIP待遇の患者にも容赦しない大門未知子に、見ている視聴者としては、なんだかスッと溜飲が下がる思いでした。
このドラマがなぜこんなに面白いのかというと、一見すると大門未知子の華麗な医術のドラマだと思いがちですが、どこかで患者目線のドラマだと思うんです。
患者目線
大門未知子という、一人の天才的な医師の目を通して、普段から私たちがどこかで抱いている疑問を解決してくれたんだと思うんです。
そして、言葉や態度とは裏腹に、どんどん患者を治療していく大門未知子が、とても格好よく見えました。お金や名誉の為でもない。ただ、患者を救いたい。そういった事を、言葉ではなく、態度で表してくれる大門未知子が、とてつもなく特別な存在に思えました。
時には駆け引きも必要だったり、時にはわざと出来ないフリをしたり、大門未知子の行動は予測不可能と言えました。でも、だからこそドラマは面白いのだと思います。
そして、大門未知子が一番魅力的に見えるのは、患者を守ろうとする時です。患者は、自分で自分の身を守る事が出来ません。
権力に立ち向かう
そんな時に、大門未知子のような存在がいたらと、誰もが無意識に思うのだと思います。今の時代は、誰もが無意識に権力の強い人には逆らえないと思っています。
ドクターXを見た感想としては、こんな時代だからこそ必要なのかなと思った内容でした。
誰もが言いたくても言えない事を、ドクターXではズバッと言ってくれる。そして、見た感想を誰かに話したくなる。そんなドラマです。