貧しい生活
私の感想としては、戦後という時代もあったのだと思いますが、水木先生の奥さんは水木先生と結婚してかなり後悔したのではないかと思いました。税務署の役人が不審がるくらい、収入が少ない生活で、庭に生えている雑草なども食べていたようです。
新婚当時は一応一戸建てに住んでいましたが、家はかなり古くて汚ない感じがしました。
売れない漫画家を支えていくためには、どんな貧乏も我慢しなければいけなかったのかもしれません。
水木先生は口数が少ない印象で、ゲゲゲの女房のドラマの中でもただ黙々と漫画を描いていました。漫画家という職業は一般的に見れば、かなり不安定な仕事だと思います。
それでも専業主婦として、夫を健気に支え続けていくのには、並大抵の苦労ではなかったと思います。特に娘の雛祭りをお祝いするために、実家の親から頂いたお金も使ってしまい、結局、水木先生が紙にお雛様やお内裏様の座っている雛段を描いて飾るシーンがありました。
娘はまだ赤ちゃんだったので、その記憶はなかったかもしれませんが、子供のお金を使い込まなくては生活していけないくらい、かなり貧しい生活を強いられていました。
しかし、水木先生の漫画が売れてくると、新しく一軒家を建て、アシスタントも数名雇うようになります。アシスタントの中でも印象に残っている青年は、働きながら夜、布団の中でスタンドの灯りで漫画を描いていた人でした。
寝る間も惜しんで漫画を描き続けた根性は凄いものがあると思いました。その青年は立派に漫画家としてデビューを果たし、独立してアシスタントを辞めて行きました。
水木先生は戦争中に南方で戦い、片腕を無くしてしまいます。何とか生き延びて、日本に戻ってきましたが、相当厳しくて辛い過去を経験したのだと思います。
妖怪やお化け
そのような体験があるからこそ、極貧生活でも耐えていくことができたのだと思います。水木先生の漫画は怖いイメージがありましたが、そこには日本に昔から伝わっている妖怪やお化けがたくさん登場します。
見た目が怖い妖怪もいますが、中には可愛らしいのもいて、憎めないキャラクターになっています。妖怪アニメは定期的にブームになるようで、数年前もかなり人気がありました。
妖怪の話は日本昔話にも通じるところがあり、誰でもなじみ深いものがあるのではないかと思っています。私はゲゲゲの鬼太郎の誕生秘話などをこのドラマで知ることができ、アニメファンとしての感想としてはとても楽しんで最後まで観ることができました。
機会があったら、ゲゲゲの女房に関連する本も読んでみたいと思っています。