所さん!大変ですよで発達障害の人々が紹介されました

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発達障害を知らなかったり,偏見を持っていたりしている人が多いかもしれません。発達障害をテレビの特集で組むこと自体が避けられてきていたのかもしれません。

 

NHKで放送されている人気番組「所さん!大変ですよ」で、発達障害の人々の知られざる1面が紹介されました。

 

この番組の感想をご紹介したいと思います。

 

目次

染め物工房を救った話

これまで、発達障害というと、人間関係を築く事が困難であったり、その辛さを理解される事が難しいとされてきました。

 

この日に放送された「誕生!?伝統工芸の救世主」では、発達障害の男性が、後継者不足で悩んでいた染め物工房を救った話が取り上げられました。

 

発達障害の男性は、ただひたすらに黙々と京鹿の子絞りを作っていました。1ミリほどしかない絹製の生地をつまみ、細い糸で括り、均等に絞ります。

 

それから、染め上げれば、絞った部分はそのまま白く残り、美しい模様が完成します。単調な仕事が多く、そこには並外れた集中力が必要となります。

 

染め物工房には後継者がいないが為に、伝統工芸でありながら、存続が難しくなっていました。

 

そこに現れたのが、発達障害の男性です。男性は、人との関わりが苦手で、雑貨店で接客業の職に就くも、長続きしませんでした。

 

 

複数の事を同時に行う事が出来ない

その原因は、複数の事を同時に行う事が出来ないという事からでした。あらゆる人に声をかけられる接客業では、発達障害の男性では、記憶を留めておく事が困難なのです。

 

引きこもりにまで落ち込んだ男性は、やがて筋トレに熱中しました。そんな男性が、染め物工房で働くようになると、その才能をいかんなく発揮しました。

 

単調な作業ですが、男性にとっては楽しくて仕方がない作業なのです。取材中、黙々と仕事をこなす男性は、声をかけても、全く反応はありませんでした。

 

仕事というのは、それぞれに合った場所があるのではないかと思います。男性が作業をしている様子は、とても穏やかで楽しそうでした。

 

もちろん。発達障害には様々なタイプの人がいます。全員が単調な仕事が得意という訳ではありません。単調な作業が好きだという人や、逆に単調な作業が苦手な人もいます。

 

男性が生き生きと働く姿は、多くの人を励ます原動力になったと思います。発達障害の人は、強い拘りを持っている人もいます。その為に、人間関係や仕事で多くの人が躓く事もあります。

 

時として、その強い拘りが仕事に生かされる事もあるのだと、この番組を通して知る事が出来ました。

 

それまで、欠点は仕事には生かされないと思われてきましたが、そうではないのだと。誰もが、自分に合った働く場所を見つける事が出来るのだという事を教えてくれました。

 

サヴァン症候群

サヴァン症候群という、ある分野への特殊な才能を発揮する人物もいます。番組で取り上げられた福島尚さんは、まるで写真のような絵を描きます。誰もが出来る訳ではありません。

 

そこには、通常ではあり得ない集中力が必要となります。ですが、誰もがこういった才能に気がつける訳ではないのです。

 

東京大学が中心となって行うプロジェクト

その才能に気がつけるのは、周囲に身近にいる存在。つまり、両親なのです。番組の中では、子供の内に才能にいち早く気がつき、東京大学が中心となって行うプロジェクトに参加している親子も取り上げられました。

 

「才能を秘めた子供を探しだして伸ばすプロジェクト」に参加している男の子は、版画にとても興味を持っています。

 

この時に、親の苦しみと、子供の苦しみを同時に見た気がしました。男の子が模型を見せた時に、母親は無意識に笑いました。

 

男の子がお母さんが笑っていると言ったそうです。その時に、私は涙が止まりませんでした。障害を持つお子さんがいる場合。親御さんの中には、自身を責めてしまう人もいます。

子供に笑顔を見せる余裕さえないほど悩む人もいるのです。

 

その事で悩み、苦しんでいるのは、親御さんだけではないのです。子供だって、親御さんの姿を見て傷ついたり、苦しんだりしているのではないかと思います。

 

男の子のお母さんは、自らの考えを変えたそうです。子供のペースに合わせて、一緒に挑戦し、子供が興味を持った事にはチャレンジさせるという、前向きな判断をされました。

これからも、困難な事が続くかもしれません。

 

そんな時に、周囲が何かとサポート出来る社会になればと思います。私達は、番組を通じてしか障害のある人達の悩みを知る事は出来ません。

 

ただ悩み苦しんでいるだけではなく、前向きに生きている姿を取り上げる事は、同じように悩んでいる人達の励みになると思います。

発達障害を抱えて悩んでいる人

発達障害を抱えて悩んでいる人は多く、もしかすると、身近な人が発達障害で悩んでいるかもしれません。

 

そんな時に、優しく手を差しのべられる社会になっていく事を、強く望みます。働き方改革が頻繁にテレビでも聞かれる今、いろんな働きかたを推奨し、障害の有無に関係なく、本当に自分が望む仕事や、物事を自由に選べる社会への実現が大切である事を考えさせられた番組でした。

 

今までも、「所さん!大変ですよ」では、様々な事が特集されてきました。どれもバラエティに富んでいて、「所さん!大変ですよ」を見て、初めて知った事も多かったです。

 

「所さん!大変ですよ」でこれからも様々な事を取り上げて欲しいです。その事で、今まで知らなかった事も知る事が出来るようになります。

 

「所さん!大変ですよ」は、楽しみながら社会を勉強する事が出来る番組です。

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