ナミヤ雑貨店の奇蹟は2019年6月28日の21時から日本テレビで放映される予定です。まもなくですので楽しみですね。
私はナミヤ雑貨店の奇蹟を見て、本当に素晴らしいなと感嘆の声を漏らしてしまいました。まずはナミヤ雑貨店の奇蹟のあらすじを紹介いたします。
あらすじはネタバレしてしまいますが、ご了承ください。
目次
ナミヤ雑貨店の奇蹟のあらすじ
原作はあの「ガリレオ」シリーズや「新参者」などでお馴染みの東野圭吾です。主人公である敦也は、翔太と幸平と共に盗みをして、逃げている最中にとある荒んだ家の中へと隠れました。
中には誰もおらず、人が住んでいる形跡はありませんでした。するとそこのシャッターの隙間に、ぽんと一枚の手紙が。調べてみると、このお店はかつて、人々の悩みや相談を手紙で受け取っていたようなのです。
そしてその手紙の日付は、何故か1980年のものでした。どうしようかと悩む三人でしたが、その手紙に返事を送ることにします。そこから始まる人々との心のやりとり、すれ違い、そして題名にもある奇蹟が起こるのです。
キャストの演技
物語はとても優しくて、温かい涙が溢れるようでした。この映画の見所として、なんと言っても俳優たちの演技の素晴らしさです。主役である山田涼介は、本当に惹きつけられるような演技でした。
綺麗な顔立ちで、その苦しみや涙、喜びを表現するのですから、画面越しにもひしひしと感情が伝わってきました。
また、ナミヤ雑貨店の主人の役である西田敏行さんも、さすがベテラン俳優という事もあって、味のある良い演技をいたします。
また、脇を固めるキャストさんを見ても、皆さん映画の雰囲気に合った空気感を持っていて、その映画の世界へとすぐに入り込むことが出来ました。
手紙のタイムスリップ
話の軸として、手紙のタイムスリップがあります。ナミヤ雑貨店の奇蹟の主軸と言っても良いでしょう。ここからも分かる通り、ファンタジーというか非現実的な展開が広がっています。
三人の若者が、それぞれに暗い過去と悩みを抱え、そこからどう更生していくのか、それもまた見所です。あらすじを読む限りでは、ああそうなるんだな、と淡々と物語を消化するのですが、映画本編を見るとまた違った想いにかられる事でしょう。
今どこかでつまずいている人、助けを求めている人は、共感して胸を打たれるかもしれません。私個人的な話ですが、こうして悪事を働いた少年たちが、更生していく姿を見ていると、どうも自分に重ねてしまうようです。
自分も若い時はこんな感じだったかな、とふと我にかえる瞬間がありました。映画はフィクションだと知っていても、勇気づけられる映画になっていたのだなと思います。
また、映画の途中途中には、音楽が流れていました。それがまたエッセンスとなっているというか、意識を別方向から刺激してくれるように思えました。
映画を見る前に、私はナミヤ雑貨店の奇蹟の原作本を読んでいました。あらすじを読んでから興味が湧き、本屋で購入したのです。本だと文字で書かれていたので、今はどこの時代なのだろう、過去か未来か分からなくなった、という事はありませんでした。
それがとても面白かったので、今回映画を見てみたわけですが、本が予習となったのか、とくに時間系列での理解が追いつかないらという事はありませんでした。
公式サイトに掲載されていたあらすじ通り、とても再現度が高かったように思えます。特に西田敏行さんの味のある演技、ぐっと内側から突き上げてくるような演技には感服いたしました。
あれは彼ならではの名演技ですね。そして若い役者も多かったわけですけど、若者らしいがむしゃらで一生懸命で、そう言った初々しさが伝わってきて、演技も良かったと思います。
話のテンポもトントンと進んでいくので、こちらを飽きさせる事もありませんでした。私としては、本で読んだ情景の答えあわせでもしているような気持ちだったのかもしれません。
ナミヤ雑貨店の奇蹟は悩みのある人のための映画
ですが、想像以上に良い映画だったと思います。まだ視聴していない方にも、是非見ていただきたい作品になっていると思います。誰かに助けてほしい、今悩みがある、誰かに相談したい。
そう言った気持ちが心のどこかに隠れているのならば、映画を見る事で浄化出来るかもしれません。それぞれの悩み、そして解決していくために何が出来るのか。全然知らない他人だからと言って遠ざけるのではなく、その温もりに触れる事で助け合い、そして助けていくのだなと痛感いたしました。
映画の物語だけではなく、若い役者たちの少し危なっかしくて惹きつけられるような演技、それを支える西田敏行さんの名演技、それら全てを刮目して見て欲しいです。
また、ナミヤ雑貨店の奇蹟の原作本を読んでから映画を見れば、より理解が深まって面白さが膨らんでいくのではないでしょうか。あらすじを読んでみるだけ、という事ではなく、登場人物たちの心理描写や心の葛藤を共感して見ていただきたいです。
そして映画の主題歌もとても良いです。山下達郎さんの歌声が映画にもマッチしていますし、さらに余韻を残させてくれます。若者達の葛藤や苦しみ、それを優しく浄化してくれる心温まるストーリーを是非とも見て欲しいです。